レッサーパンダ

レッサーパンダが話題になっているのに関連して、中沢新一の「熊から王へ」を読み返してみた。


狩りをしていた時代、動物たちは人間の生活にもっと近い存在だった。
たまに動物園で見るくらいじゃ何とも思わないけど、自分たちの生活をかけて狩りをし、殺して食べていたら
やっぱりいろいろ考えると思う。
中沢氏曰く、その中でも熊は特別な生きもので、森の力の象徴のような部分もあったらしい。
ここでは、様々な神話を取り上げながら、昔の人間と動物の関係を独自の視点で描き出している。


レッサーパンダに戻ると、今のような盛り上がりを僕は異常だと思う。
立ち上がったレッサーパンダを喜ぶ視線には、「熊から王へ」に書かれていたような動物に対する
畏敬の念のようなものがないような気がする。
ミッフィーちゃんが超カワイイ」というようなのりで、
「あのレッサーパンダって超カワイクナイ」的な視線があふれている。


「二足歩行をはじめたレッサーパンダが独自の進化をとげ、チンパンジーたちと結託してある日
動物たちが武装蜂起をおこす」みたいな妄想の方が僕には近い。
何を書いているやら