アートスタディーズ

少し前になるけど行ってきた。
気になったのは歴史の連続、非連続の問題。
彦坂さんが一番気にしていたのは第二次大戦の前後においてかなり連続しているものが多いのではないかということだったが、このような議論はなかなか難しいような気がする。


連続にしても非連続にしてもそれは捉え方に過ぎない。ある人にとっては連続でも、別の人にとっては非連続であったりする。問題はどのような点において連続、もしくは非連続か、その視点であるように思う。視点を明確にしないまま連続、非連続を語っても議論は噛み合ない。


では視点を明確化すれば十分かというとそうではない。その視点に立って連続、非連続を論じる事で現在においてどのような事が言えるのか? 最終的には現在の話しまで結びついてこないと、面白くない。


あえて書くほどの事ではないかもしれないけれど、いろいろな議論を聞いていると歴史の問題に限らず、焦点がぼけたまま、互いの感想を言い合い、何となく同じキーワードが連続してゆく事で満足を得ていることが多い気がしてつい書いてしまった。(今回のアートスタディーズがそうだったという訳ではない)


前川研究をしている僕としては松隈さんの話は、もちろんしっかり聞かせてもらった。
ただ一番印象に残っているのは、話しの内容ではなく、ふだん滅多に出ないような質問に苦しむ姿だったとさ。