006 冬至草

表題作の「冬至草」を含む6つの小説を集めた石黒達昌の最新刊。この作者なんとなくいつも論文調のかたい文章が多く、読みにくいとする人も多いとは思うが僕の好きな作家の一人です。彼が書こうとするは、常に生命の不可解さにあるような気がします。そういった曖昧で抽象的なものになんとか迫ろうとするからこそ、論文調の硬い文章が生まれるのではないでしょうか。