013 真珠の耳飾りの少女

国立新美術館フェルメール展を見て以来、いろいろ気になって調べはじめた。
で、久しぶりにこの映画を見直してみたけど、とても面白かった。


「牛乳を注ぐ女」らしき人やら「青衣の女」らしき人やら
次々と出て来て、フェルメールの絵を知ってはじめてわかった面白さもいろいろあったけど、
それよりなにより、アトリエの光の感じが、見事だった。
きっとこんな感じの光の中で絵を描いていたんだろう。
スカーレット・ヨハンセンの演技もよかった。


ちょっと恥ずかしい話だけど、
フェルメールについていろいろ本を読んでいる中で一つ思い出したことがある。
実は、3年前に僕は「青衣の女」を見ている。
当時は、フェルメールの事なんて全然知らないまま、
アムステルダム美術館に行ったものの、一枚だけすごく気になった絵があって
それが「青衣の女」だった。
とはいいつつ、つい最近まですっかり見た事を忘れていたのだけど・・・・


かつて小林秀雄
「人間の魂とか記憶というのは脳の中にあるのではなくて、
 肉体の外にあるものだ。
 だから、たとえ脳が傷ついても
 記憶がなくなるなんてことはなくて、
 それは自分が上手に思い出すことが
 できなくなっているだけだ。」
みたいなことを言っていた。


そのまま信じる気にはなれないけれど
人間の記憶はきっとすごく不思議な仕組みになっているのだろう。