013 寒河江市役所


黒川紀章、1967年の作品
「docomomoにも選ばれているし、まあ一応行ってみるか〜」みたいな気軽な感じで行ってみたが思った以上によかった。


「市民の連帯感を高めるために議場と執務室を立体的に分離した」とのことで
地階が議場になっていて、その上が屋外広場と受付スペースなど市民のためのスペース、
更にその上に執務室がある。


外観もなかなかダイナミックだったが、市民のための受付スペースがよかった。
執務室が4本のコアで支えるメガストラクチャーで支えられているため、
受付スペースは四方に開けていてかつ上が吹き抜けになっている。
だいたい役所の受付スペースは、待ち合いの椅子がズラッとあって、
受付のカウンターが一直線に建物の奥まで延びていて
その後ろに執務室の椅子と机がズラッとあるというイメージだけど、
ここではそれが立体的にコンパクトにまとまっている。


勤務する人にとっては上下の移動が増えて面倒かもしれないけど
市民にとっては全ての窓口がコンパクトにまとまっているわけでなかなか使いやすいのでは
ないだろうか。


政治家の黒川さんはなぜかあまり好きになれないけど、
建築家としての黒川さんはやっぱりスゴかったのかもしれない。