「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」

kentoida2008-05-10

久しぶりの森美術館。以前弟が勧めていたのを思い出して雨の中行ってみたが、なかなか面白かった。


まずは、やっぱりDamien Hirst。センセーショナルに語られがちだけど、実際に見てみるとまっとうな美術品だった。ホルマリン漬けで思い出すのは4年前の「人体の不思議展」、あっちが学術的な標本だったのにたいし、Hirstの方は美術品になっているというのは、見せ方の違いが大きいのかもしれない。



Anish Kapoorもよかった。金沢21世紀美術館では専用の展示空間がつくられていたけど、今回のようにさりげなくおいてある感じの方が自分の好みにはあっている。どこまでも続いて行くような深い闇が印象的だった。カーンは、暗闇とは違う光のない状態を「lightless」という独自の言葉で語ったけど感覚としては闇というよりそっちに近い。



建築的思考に近い作品と言う意味ではRachel Whitereadが気になった。似たようなアイディアは建築でも見た気がする。

Grayson Perryもいくつか作品が展示してあったけど、数が少ないせいか、去年金沢の個展に行った時に感じたようなエネルギーはあまり感じられなかった。


今回の展示で一番驚いた作品と言えばSaskia Olde Wolbersの映像だった。何が何だかよくわからないけど、とにかくすごい映像 


写真は、Kapoorの出身地インドで見つけた寺院の柱。一本の柱の中の影の落ち方が本当にきれいだった。